第1号発行 クーラ編集部

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クーラ運転手新聞

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免許制度

未経験から運転手に19歳で大型・二種を受験、普通二種は最短3日

受験資格特例教習(2022年5月13日施行)、普通二種の教習短縮(2025年9月1日施行)、AT大型の導入日まで

トラック・タクシー・バスの運転手になる入口が、この数年で広がった。受験資格特例教習を受ければ、大型免許や第二種免許は19歳・運転経験1年から受験できる(2022年5月13日施行)。タクシーに必要な普通第二種免許は、2025年9月1日から教習が最短3日になった。免許の区分と、入社してから一人で乗務するまでの手順を整理する。

図1運転の仕事への入口を広げた主な改正
  1. 2022年5月13日受験資格特例教習。大型・中型・第二種を19歳以上・経験1年以上で受験可に
  2. 2024年2月タクシー運転者登録の地理試験を廃止(省令改正)
  3. 2024年3月タクシーの初任研修の期間要件(10日間)を撤廃
  4. 2024年6月29日第二種の1日の技能教習の上限を3時限→4時限に
  5. 2025年9月1日普通二種の最低教習を40時限→29時限、最短3日に
  6. 2026年4月1日AT限定の中型・準中型・中型二種を導入
  7. 2027年4月1日予定AT限定の大型免許を導入
  8. 2027年10月1日予定AT限定の大型二種免許を導入

出典: 警察庁「第二種免許等の受験資格の見直しについて」「普通第二種免許に係る教習カリキュラムの見直しについて」「第二種免許に係る1日の技能教習時間の上限の見直しについて」「AT大型免許等の導入…」、国土交通省 交通政策審議会 自動車部会 中間とりまとめ(2024年5月15日)。本紙の号の日付(2026年9月25日)より後は「予定」。

一「普通免許可」でも、取った時期で乗れる車が違う

トラックの求人では「普通免許可」「準中型以上」といった条件が並ぶ。道路交通法の免許は、車両総重量と最大積載量で区切られている。普通免許で運転できるのは車両総重量3.5トン未満まで。準中型は7.5トン未満で、18歳から普通免許なしで取れる。中型は11トン未満、大型はそれ以上だ。

注意したいのは、免許を取った時期で扱いが変わる点だ。警察庁の運転免許統計によると、2017年3月11日以前に取った普通免許は「準中型(5トン限定)」、2007年6月1日以前に取った普通免許は「中型(8トン限定)」とみなされている。同じ「普通免許」でも、ベテランと若手で運転できるトラックの大きさが違う。求人の条件は、免許証の記載と照らして確かめたい。

表1免許の区分と受験資格(第一種)
免許運転できる車(車両総重量/最大積載量)受験資格(原則)特例教習を受けた場合
普通3.5t未満/2t未満18歳以上—
準中型7.5t未満/4.5t未満18歳以上(普通免許なしで可)—
中型11t未満/6.5t未満20歳以上・普通免許等2年以上19歳以上・1年以上
大型11t以上/6.5t以上21歳以上・普通免許等3年以上19歳以上・1年以上
けん引車両総重量750kg超の被けん引車18歳以上—

出典: 警察庁「第二種免許等の受験資格の見直しについて」、同「運転免許統計 令和7年版」用語の定義、警察庁・総務省消防庁「準中型免許」案内。けん引の年齢以外の要件は、各都道府県の運転免許試験場で確認を。

二19歳・経験1年で、大型と二種へ

大型免許は原則21歳以上・経験3年以上、第二種免許も原則21歳以上・経験3年以上が受験の条件だ。2022年5月13日に始まった「受験資格特例教習」を修了すると、これが19歳以上・普通免許等の保有が通算1年以上に下がる。年齢の特例は7時限以上、経験年数の特例は29時限以上の教習を受ける。

ただし条件がある。本来の年齢(大型・二種は21歳、中型は20歳)になるまでは「若年運転者期間」とされ、違反点数が3点以上になると9時間の若年運転者講習を受けなければならない。受けなければ免許は取り消される。高校を出てすぐに運転の仕事を目指す場合、この期間の運転には特に気をつけたい。

二種免許は、乗客を乗せて運賃をもらう運転に必要な免許だ。タクシー(乗車定員10人以下の普通車)は普通二種、路線バスなどの大型バスは大型二種、マイクロバスは中型二種が目安になる(乗車定員による区分は道路交通法施行規則で決まっている)。

三普通二種は最短3日に

タクシー運転手に必要な普通二種免許は、2025年9月1日から教習所の最低教習時限が合計40時限から29時限に、最短の教習日数が6日から3日に短くなった。警察庁の有識者検討会が実験教習をして判断した。これに先立ち、2024年6月29日には第二種の1日の技能教習の上限が3時限から4時限に引き上げられている。

タクシーの乗務に必要な手続きも軽くなった。国土交通省によると、合格率が5割程度だった地理試験は、カーナビの普及を前提に2024年2月の省令改正で廃止。初任研修の「10日間」という期間の要件も2024年3月に撤廃された。学科試験は第一種・第二種ともに20言語で受験できるようになっている(警視庁の例。受験日・会場は言語で違う)。

普通二種を取る人は増えている。警察庁の運転免許統計では、教習所の普通二種の卒業者は2021年の1万182人から2025年には3万3,182人になった。保有者は2021年末の6万7,611人から2025年末には16万9,395人へ。ただし、増えた理由をライドシェアや規制緩和などに分けて示した資料はなく、どの要因がどれだけ効いたかはわからない。

図2普通二種の教習所卒業者(人)
  • 2021年10,182人
  • 2022年12,338人
  • 2023年22,280人
  • 2024年33,434人
  • 2025年33,182人

出典: 警察庁交通局運転免許課「運転免許統計 令和7年版」p.27(2026年6月24日掲載)。指定自動車教習所の卒業者数。

四MTが苦手でも、中型・大型へ

これまでMT(マニュアル)でしか取れなかった大型・中型・準中型の免許にも、AT限定が設けられる。警察庁によると、中型・準中型・中型二種のAT限定は2026年4月1日に始まった。大型は2027年4月1日、大型二種は2027年10月1日から導入される。

事業用のトラックやバスのうちAT車がどれだけあるかを示す統計は、本紙では見つけられなかった。AT限定で取る場合は、志望する会社の車両がATかどうかを先に確かめておきたい。

五入社してすぐ一人で走るわけではない

免許を取っても、すぐに一人で乗務するわけではない。国土交通省の告示(指導監督の指針)で、運送会社は新しく雇った運転者に「初任運転者の特別な指導」をする決まりがある。

トラック(一般貨物自動車運送事業)では、過去3年間に他社で運転者として選任されていない人に、乗務前に法令・安全運転などの座学を15時間以上、実際に事業用の車を運転させて添乗などで指導する実技を20時間以上行う。あわせて適性診断(初任診断)も受ける。

タクシーや乗合バスでは、安全な運転の基本や旅客の安全確保などを合計6時間以上。貸切バスは10時間以上に加え、実際に運転する車での実技を20時間以上行う。タクシーの場合は、講習を修了したうえで、国が指定する登録実施機関に運転者として登録する。

六費用は誰が払うか

大型や二種の教習費用は、教習所・地域・持っている免許・通学か合宿かで大きく違い、公的な平均の統計はない。タクシー会社やバス会社が取得費用を負担して未経験者を育てる例は多いとされるが、その割合を示す統計も見つからなかった。

自治体が補助する例はある。新潟市はバス事業者が負担する大型二種の取得費用の2分の1(1人30万円まで)を補助している(事業期間は2024年8月〜2027年3月31日)。神奈川県は、県内の乗合バス事業者が運転手に特例教習を受けさせる費用の一部を補助する。どちらも事業者向けの制度で、本人が直接申し込むものではない。

大型や二種の免許の講座には、雇用保険の教育訓練給付の対象になるものもある。対象かどうかは講座ごとに指定されているので、ハローワークや講座の検索で確かめる。

職場見学で聞きたいこと 免許の取得費用を会社が負担するか/在籍期間の条件はあるか、途中で辞めたら返す必要があるか/特例教習(19歳・経験1年)に対応しているか/初任指導の添乗期間はどのくらいか。 詳しくは「職場見学で確認すること」。

出典

  1. 第二種免許等の受験資格の見直しについて(受験資格特例教習)(警察庁、2022年5月13日施行)
  2. 普通第二種免許に係る教習カリキュラムの見直しについて(警察庁、2025年9月1日施行)
  3. 第二種免許に係る1日の技能教習時間の上限の見直しについて(警察庁、2024年6月29日施行)
  4. AT大型免許等の導入及びMT免許の技能試験等の方法の見直しについて(警察庁、2026年4月1日〜2027年10月1日に順次施行)
  5. これから「普通免許を取得しよう」と考えている方へ(準中型免許)(警察庁・総務省消防庁、公表年月は未確認)
  6. 運転免許統計 令和7年版(警察庁交通局運転免許課、2026年6月24日掲載)
  7. 外国語により受験できる学科試験について(警視庁、2026年5月11日更新)
  8. 交通政策審議会 陸上交通分科会 自動車部会 中間とりまとめ(国土交通省、2024年5月15日)
  9. TAXI TODAY in Japan 2026(全国ハイヤー・タクシー連合会、2026年6月掲載)
  10. 貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針(平成13年国土交通省告示第1366号)(国土交通省、改正後の版)
  11. 旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針(平成13年国土交通省告示第1676号)(国土交通省、改正後の版)
  12. バス運転士第二種免許取得支援事業費補助金(新潟市、事業期間 2024年8月〜2027年3月31日)
  13. 生活交通対策運転手確保費補助金(神奈川県、取得日 2026年9月25日時点の掲載)

取得日はいずれも2026年9月25日。年収換算は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与」で本紙が計算した推計値です。制度の内容は変わることがあります。手続きの前に、各機関の最新の案内を確認してください。

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